問題解決について考える
<問題解決の手順3ステップ>
(1)Where…問題がどこにあるのか
問題についての情報収集
(2)WHY…その問題の原因は何か
原因についての情報収集
(3)HOW…ではどうすればよいか
対策についての情報収集
・HOW思考の落とし穴に気を付ける
考えるより先に、思い込みで行動してしまう
言われたことを、言われた通りに行動してしまう
→大事なのは、立ち止まり、冷静に考えること
・手順だけでなく、論理(ロジック)と情報(ファクト)にも拘る
→仮説思考も活用し効率的にビジネスを進める。
<問題を特定する>
ex.問題の絞り込み
論拠①:構成比率が高い
論拠②:落ち込んでいる
論拠③:伸びる余地がある
・問題を特定する為の三つのポイント
1.問題の全体を正しくとらえる
MECEにもれもだぶりもない状態で問題を捉える。
→実務では一度上司と関係者と「にぎる」ことが大切。
2.問題を適切に絞り込む
問題を絞り込む際は感度の良い切り口が重要。
切り口を考える上で「分解」と「深掘り」の違いを理解しておく。
<分解>
目的:問題の所在地を突き止める。
where:どこが悪い?
意味:あるものを「単に分ける」同次元でのMECE
<深掘り>
目的:問題の原因を突き止める。
WHY:あるものの「因果」「理由」を考える。
切り口探しに王道はない。
しかし、4Wで多くの切り口を洗い出す。
WHEN:いつ起きた問題か
WHERE:どこで起きた問題か
WHO:誰が起こした問題か
WHAT:何についての問題か
WHY:なぜ起きた問題か
HOW:どのように起きた問題か
・切り口洗い出しの具体例
ビジネス上の問題解決でよく取り扱う「五つのテーマ」
(1)売上系
(2)コスト系
(3)技術・性能系
(4)製造・品質系
(5)業務系
切り口を組み合わせて問題を絞り込む
・ロジックツリー
・問題所在マトリックス
3.論拠をつけて問題を特定する
論拠とは「問題が問題であるといえる理由」。
ちなみに論拠と原因は違う。
・論拠
問題が問題であるといえる理由
・原因
問題が発生してしまう理由
<問題個所を特定する際/主な論拠づけ4つ>
①増加または減少が大きい
②改善可能性が高い
③全体に占める割合が大きい
④波及効果が大きい
・論拠をつける際には、できる限り「強い情報」を用いて説得力を高める。
・複数の論拠を組み合わせて、最も優先度の高い問題を絞り込む。
・手戻りしないよう「どこに問題があるのか」合意形成をしてから次に進む。
第3章 原因を追究する
因果の構造図を使って考えてみる。
・原因究明の流れ
1.因果の構造図で、深く広く掘り下げる
2.因果を正しく考えられたか確認する
3.手を打つ場所を決める
1.因果の構造図で、深く広く掘り下げる
なぜなぜ分析の八つのポイント
<深く>掘り下げる
①Whereで絞り込んだ問題から掘り下げる
②なぜを繰り返す
③論理の飛躍に気を付ける
④打ち止めになるまで掘り下げる
<広く>掘り下げる
⑤もれなく幅広く可能性を考える
(1)対立概念で考える
(2)数式や概念で因数分解する
(3)プロセスで分解する
(4)既存フレームワークで分ける
<正しく>掘り下げる
⑥事実を確認する
⑦正しい日本語で掘り下げる
⑧「自分を主語」として掘り下げる
2.因果を正しく考えられたか確認する
3.手を打つ場所を決める
<問題解決の効果を高める>
①「主たる原因」に手を打つ
②全体に影響が出るように手を打つ
③浅すぎず深すぎないところに手を打つ
④立場とリソースを考え、分担しながら手を打つ。
<対策の実現性を高める>
⑤「単にやっていないだけの原因」に手を打つ
⑥「入ってくる矢印が少ない原因」に手を打つ
⑦「下にある原因」を避けて手を打つ
<検討の効率を高める>
⑧悪循環を断ち切るように手を打つ
⑨いつかの原因にまとめて手を打つ
第3章 原因を追究するのポイント
1.WHYでは必ず深く掘り下げる。「コインの裏返し」をしない。
2.「なぜなぜ5回」で打ち止めになるまで深く掘り下げる。
3.幅広く見落としがないよう掘り下げる。
4.事実で確認をしながら「その問題固有の原因」を探る。
5.「自分を主語」として考える。環境のせい・人のせいにしない。
6.全体に影響が出るよう、浅いところと深いところに幅広く手を打つ。
7.下にある原因を踏まえて、実現性の高い手を打つ。
8.悪循環をたちきり、複数の原因にまとめて効率よく手を打つ。
第4章 あるべき姿を設定する
事実→推測→意味合い(リスクヘッジやより施策を良くする対策)のフレームワーク。
・あるべき姿を設定する
発生型と設定型の違い。
1.発生型の問題
→「誰の目から見ても明らかに」わかる問題
→原因追究による再発防止が重要
2.設定型の問題
→<あるべき姿>に照らして初めてわかる問題
→<あるべき姿>の設定による問題認識が重要
<あるべき姿>設定の流れ
<あるべき姿の設定について>
1.未来の話であり、何とでもいえる→視点を定める
2.説明が抽象的になりがち→具体化する
3.実現されたかどうか測りずらい→指標化する
・「目的」と「目標」
目的とは達成すべき使命。
目的とは、いわばベクトルの向きであり、「どちらに向かうのか」という方向である。
目標は資源集中投下の的。
目標とはベクトルの長さであり、「いつまでに、どの程度、進むのか」という進行具合だ。